本文へ移動
Delight Dermatology Clinic symbol logo
江南・ソウル
Delight Dermatology
クリニック便り· 2026-10-17 · 9 min read

秋の肌のくすみ、原因を確かめてからスキンケアを

秋の肌のくすみは、乾燥による肌表面のざらつき、色むら、赤みなどから起こることがあります。ご自宅で見直したい点と、皮膚科を受診する目安をご案内します。

発行 Delight Dermatology Clinic

夏が終わり、朝晩が肌寒くなるころ、鏡を見て「肌がくすんできた」と感じる方がいらっしゃいます。数か月前より明るさがなく、どこか灰色がかって、色もむらがあるように見えるのです。そのようなとき、まず新しい製品を探したくなるものです。美白美容液、角質ケアの化粧水、「ブースター」と名の付く製品などです。役に立つこともありますが、すでに肌に刺激を与えていたお手入れに、三つ目、四つ目の有効成分を重ねることにもなりかねません。

くすみは診断名ではなく、肌の見え方を表す言葉です。くすみを測定したある研究では、色素、黄みや赤み、肌表面のざらつき、透明感の低下といった要素でくすみが説明されました。空気が冷たく乾燥してくると、肌のいちばん外側の層が保つ水分も減りやすく、つっぱりや粉ふきを感じることがあります。ですから、新しい製品を買い足す前に、まずお手入れを絞り込みましょう。やさしい洗顔料、乾燥する季節に合った保湿剤、毎日の日焼け止めを基本にし、角質ケアをするなら、いくつも重ねず、やさしい方法を一つだけにします。乾燥も気になる場合、米国皮膚科学会(AAD)は、乾燥肌のケアが合っていれば多くは2週間ほどで改善がみられるとしています。それまでに変わらない、色がまだらに見える、しみたり赤くなったりする、何が原因なのか見当がつかない、という場合は、皮膚科でどの要素が主に関わっているかを確かめることができます。

本記事は、くすみ、つまり肌の見え方を扱います。肌が赤い、かゆい、部分的にかさかさしている、製品に反応しているといった場合は、秋の乾燥肌と皮膚炎の見分け方(英語の記事)で、診察が必要なサインを先にご確認ください。

研究でいう「くすんだ肌」とは

くすみはふつう目で見て判断するため、はっきりと定義するのが難しいものです。日本の化粧品会社の研究者であるNuraniら(2023年、Skin Res Technol、PMID: 37522508)は、30代から50代の日本人女性50名のくすみを専門家に評価してもらい、そのうえで肌を測定しました。くすみは、肌の色、光の通し方や返し方、表面の細かな凹凸で説明できることがわかりました。もっとも大きく影響していたのはメラニン(色素)の量と黄みで、次いで赤み、ざらつき、透明感でした。つやの影響は小さいという結果です。それぞれの要素の比重は年代によって異なり、くすみの予測値は年齢とともに高くなりました。

一つの国の女性50名を対象にした小さな研究ですが、ご自身の肌を見るときの手がかりになります。同じ「くすみ」でも原因はいくつもあり、一つの原因に向けた製品がほかの原因まで解決するわけではありません。一般的な保湿剤はざらついて乾いた表面には役立ちますが、色素を治療するものではありません。また、くすみの一部が刺激による赤みであれば、有効成分をもう一つ足すことで、かえってその部分が悪化することもあります。

秋に肌がくすんで見えやすい理由

鏡に映る肌の表面は角層です。主に死んだ細胞からなる薄い外側の層で、この細胞は絶えずはがれ落ちています。角層の状態は、目にも見え、手でも感じられます。Rawlings(2014年、Br J Dermatol、PMID: 25234174)は、人がこの層を見た目と手ざわりで感じ取っていること、そして保湿成分は水分を補うだけでなく、外側の細胞どうしのつながりやはがれ方にも影響することを指摘しています。

空気が冷たく乾燥すると、角層の水分は減りやすくなります。ソウルを含むアジアの5都市で、それぞれ約100名の女性を調べたGalzoteら(2014年、Skin Res Technol、PMID: 24602131)は、冬は夏に比べて肌表面の水分が少なく、肌から失われる水分が多く、赤みも強いという結果を得ています。一方、メラニンの値は冬のほうが低く、寒い季節にくすんで見えるからといって、必ずしも色素が増えたとは限らないことがわかります。同じ研究で、皮膚科医による評価では、冬のほうがざらつきや色素沈着の程度が軽いとされました。水分の測定値が低いことだけで、見た目がざらついているとはいえません。秋はこの二つの季節のあいだにあたります。季節による肌の変化の研究については、秋の乾燥肌と皮膚炎の見分け方(英語の記事)で詳しく扱っています。

年齢も角層を変えます。Tagami(2008年、Arch Dermatol Res、PMID: 17968572)は、年齢を重ねた肌では外側の細胞がはがれるのが遅くなり、大きな細胞からなる厚い角層が残って、水分を保つ力が弱くなると述べています。同じ論文では、長年日光にさらされてきた肌も、覆われていた肌に比べて水分を保つ力が低いことが示されています。

製品を買い足す前に、今お使いのものを確かめましょう

  • 有効成分を含む製品の数を数えてみてください。AADは、処方のレチノイドや、レチノール、過酸化ベンゾイルを含む製品は肌を敏感にしたり皮むけを起こしたりすることがあり、それらを使いながら角質ケアをすると乾燥が悪化したり、吹き出物が出たりすることがあるとしています(AAD「自宅で安全に角質ケアをする方法」)。
  • 洗顔の仕方を見直してください。AADは、アルコールを含まないやさしく刺激の少ない洗顔料を使い、ぬるま湯で、タオルやスポンジではなく指先で洗い、こすらず、洗顔は1日2回と大量に汗をかいた後に、と勧めています(AAD「洗顔の基本」)。
  • 保湿剤のタイプを確かめてください。AADは、乾燥肌にはローションよりクリームや軟膏のほうが潤いを補えるとし、無香料の製品を勧め、グリセリン、ヒアルロン酸、ジメチコン、ワセリン、シアバターなどの成分を例に挙げています。ぬるめのお湯で5分から10分の短い入浴やシャワー、肌が湿っているうちの保湿、加湿器の使用も勧めています(AAD「乾燥肌をやわらげるヒント」)。
  • しみる感じを見過ごさないでください。同じAADの案内では、乾燥肌の方はアルコール、香料、レチノイドを含む製品の使用をやめ、保湿剤も含めて塗るものでひりひりする、しみる、刺激を感じる場合は皮膚科医に伝えるよう勧めています。処方されたレチノイドをお使いの場合は、やめる前に処方した医師にご相談ください。
  • 日焼け止めは毎日お使いください。AADの乾燥肌の案内には、SPF30以上で広域スペクトル、耐水性の日焼け止めに加え、日陰や紫外線を防ぐ衣類の活用が含まれています。先ほどのくすみの研究でも、メラニンの量と黄みがもっとも大きく影響していました。
  • 変えるのは一度に一つだけにしてください。製品を足したり替えたりするときは一つずつにすると、何が役立ち、何が反応の原因になったのかがわかります。

お求めになろうとしている製品に「ブースター」と付いている場合は、お手入れに加える前にスキンブースターの美顔器・化粧品と注入の違いをご確認ください。

角質ケアは、誰にでも合う解決策ではありません

角質ケアは外側の層の古い細胞を取り除くもので、肌の見た目がよくなったと感じる方もいらっしゃいます。ただしAADは慎重な立場で、角質ケアは誰にでも向くものではなく、やり方を誤るとかえって肌を傷めることがあるとしています。方法は肌質に合わせて選ぶよう勧めており、乾燥肌、敏感肌、ニキビができやすい肌では、物理的なスクラブは刺激が強すぎることがあるため、タオルとマイルドなケミカルピーリング剤程度が合う場合があります。スクラブやケミカルピーリング剤は小さな円を描くように30秒ほどやさしくなじませ、ぬるま湯でよく洗い流します。傷や日焼けした肌には行わず、終わったらすぐに保湿します。方法が強いほど頻度は少なくてよく、やりすぎると赤みや刺激につながります(AAD「自宅で安全に角質ケアをする方法」)。

くすみについて特に覚えておきたい点があります。AADは、肌の色が濃い方や、やけど、虫刺され、ニキビの後に色素沈着が残りやすい方は、強いケミカルピーリングや物理的な角質ケアを避けるよう勧めています。強い角質ケアは色素沈着を増やすことがあるためです。角質ケアをやりすぎると、取り除きたかった色むらがかえって残ることがあります。

見えている状態から考える

診断ではなく目安です。同じお顔に複数が重なることもあります
気になること考えられることご自宅で試せること診察を受けたい目安
ざらつき、つっぱり、粉ふき、化粧のりの悪さ乾燥した角層やさしい洗顔料、ローションよりクリーム、加湿器。肌に合う場合に限りやさしい角質ケア続けても2週間ほどで改善しないとき
茶色や灰色がかったむら、色むら色素毎日の日焼け止め、強い角質ケアを避けるむらが不均一、広がっている、治療をご希望のとき。色素は種類によって治療が異なります
赤み、ほてり、しみる感じ刺激、または皮膚の病気いちばん新しく使い始めた製品をやめ、基本のお手入れに戻す赤みが長引く、広がる、繰り返すとき
目立つ乾燥、しみ、赤みはないが全体にさえないいくつかの小さな要素が重なっている可能性お手入れを絞り、紫外線を防ぎ、時間をかけて様子を見る続けても変化がないとき、ホームケア以外の方法を相談したいとき

買い足すより、皮膚科を受診したいとき

  • シンプルなお手入れを2週間ほど続けても乾燥が改善しないとき。AADは、乾燥肌のセルフケアが合っていれば多くは2週間ほどで改善がみられ、乾燥が続く、または悪化する場合は乾燥した空気以外の原因があるかもしれないとしています(AAD「乾燥肌の概要」)。
  • 全体が均一にくすむのではなく、色がまだらに見えるとき。色素の種類によって方針が変わり、その種類は診察で見分けます。
  • 製品を塗るとしみる、ひりひりする、赤くなるとき。長く使っている製品でも同じです。
  • 角質ケアやニキビの後に、色素沈着が残るとき。
  • 赤み、かさつき、かゆみがあるとき。こうした症状は、秋の乾燥肌と皮膚炎の記事(英語)のサインとあわせてご確認ください。
  • ご自身の肌質がわからない、角質ケアが合うか自信がないとき。AADも、その場合は皮膚科専門医に肌を診てもらい、角質ケアが役立つかを一緒に判断するよう勧めています。

皮膚科で確認すること

多くは、見ることとお話を伺うことから答えが出ます。くすみが主に肌のきめによるものか、色によるものか、赤みによるものか、お顔のどこにあるのか、どの製品をどのくらいの頻度でお使いか、日光にどのくらい当たっているか、ここ数週間で何が変わったかを確かめます。そのうえで、実際にある問題に合わせて方針を立てます。治療が必要なこともあれば、お使いの製品を一つ減らすだけで足りることもあります。

よくあるご質問

肌のくすみの原因は何ですか?

くすみは診断名ではなく、肌の見え方を表す言葉です。くすみを測定した研究では、色素と黄みがもっとも大きく影響し、次いで赤み、肌表面のざらつき、透明感の低下が関わり、つやの影響は小さいという結果でした。秋は空気が乾燥して肌の外側の層が水分を保ちにくくなり、つっぱりや粉ふきを感じることがあります。

くすみが気になるときのスキンケアは、どうすればよいですか?

まずはシンプルに整えましょう。やさしい洗顔料とぬるま湯、乾燥しているならローションよりクリームや軟膏タイプの保湿剤、毎日のSPF30以上の広域スペクトル日焼け止め、そして肌質に合う場合に限ったやさしい角質ケアです。製品は一つずつ変えると、何が役立ったのかがわかります。

くすんで見えるときは、角質ケアを増やしたほうがよいですか?

必ずしもそうではありません。米国皮膚科学会は、角質ケアのしすぎは赤みや刺激につながること、レチノイド、レチノール、過酸化ベンゾイルを使いながらの角質ケアは乾燥を悪化させることがあること、強い角質ケアは特に肌の色が濃い方で色素沈着を増やすことがあることを挙げています。

シンプルなケアをどのくらい続けてから皮膚科を受診すればよいですか?

乾燥については、2週間ほどが一つの目安です。米国皮膚科学会は、乾燥肌のセルフケアが合っていれば、多くは2週間ほどで改善がみられるとしています。くすみそのものに決まった期間はありません。製品がしみる、ひりひりする、赤みが繰り返す、全体が均一にくすむのではなく色がまだらに見える、といった場合は、早めにご相談ください。

スキンブースターでくすみは改善しますか?

「ブースター」の名で販売されるホームケア製品と注入のスキンブースターは別の種類の製品で、名前だけではどちらなのかわかりません。注入がご自身の肌に合うかどうかは、診察を受けたうえで判断することです。

2026年10月17日時点で確認した一般的な情報であり、個別の診察に代わるものではありません。

編集ポリシー

ご案内: この記事の情報は一般的な教育目的であり、医学的助言に代わるものではありません。個別の施術計画は皮膚科専門医との相談を通じて決定されます。